呉服に人生を賭けて〜社員とともに会社を発展させる〜

振袖プラチナ館 代表取締役 小泉進氏(手賀沼支部)

 柏駅から徒歩5分の場所にある振袖プラチナ館本店を訪ねました。同社は、柏、船橋、野田、宇都宮に支店があり、京都には物流センターも構える振袖専門店です。

 社長の小泉氏は、新潟県十日町で染物屋を営む実家で生まれ、22歳になると振袖メーカーに就職し振袖の図案を書き、営業も行いました。当時の営業先であるデパートは全盛期。デパートの顔である4階フロアは全て呉服が占めており、売上を多く上げていたのは呉服だったと言います。オリジナル商品を作り、某有名デパートに営業に行くとたちまち人気が出て700枚売れるという大きな記録を作ったこともあるそうです。

 その後、呉服問屋に転職、呉服に関する多くの経験を積み43歳で問屋として独立。それから振袖一本に絞った小売業をしてみたいと決意し、59歳で自宅に近い柏に振袖専門店第1号店をオープン。

 メーカー、問屋、そして現在の小売業と呉服に関する仕事の全てを経験してきたという強みが、現在の仕入れや管理などに活かされています。

   近年では、オプション価格による大幅な金額加算などが呉服業界のイメージダウンにもなっており、それらのイメージを打破するためにもフルセットの分かりやすい価格設定を行っています。常に、通常の5店舗分の商品枚数である500枚以上の振袖から自由に好きな柄を選べるのも大きな魅力です。

 小泉氏の話の中で特に印象的だったのは「トップの力は一握りでしかない。社員は神様。社員の力がなければ今の会社はない」の言葉です。会社がピンチの時にも、ついてきてくれた社員を大切にするという言葉だけではなく、給与面でもしっかりと示していくことを意識されてきたと言います。サラリーマン時代も長かったため、経営者になった今でも社員視点を意識し、経営者が会社とプライベートの公私混同を一切しないこと、社員の評価を公平に行うことを徹底。賞与は年に2回、決算賞与、売上月間の報奨金など新たな仕組みを設けることで、社員の頑張りが社員の生活を豊かにすることに繋がり、社員のモチベーション向上にもなっているようです。

  現在71歳には見えないエネルギー溢れる同氏。一生に一度のハレの日『成人の日』が全員にとって、素敵な思い出にしてほしいといった想いが強く伝わってくる訪問となりました。

(事務局 高田)

◆会社概要…所在地:柏市柏1-6-6 資本金:500万円 従業員数:33名(うちパート9名) 事業内容:振袖レンタル購入専門店

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