【輝く中小企業の取り組み】色とりどりの花束を届けたい~お客様の思いを形に~
Farbe 代表 坂井 麻衣子 氏(かずさ支部)
木更津市の生花店「Farbe(ファルベ)」。Farbeはドイツ語で「色」を意味します。色とりどりの花々があり、人それぞれに合った色を届けたいという思いが込められています。
坂井氏が花の業界にたずさわって11年、4年前に独立開業しました。独立前のお店は、仏花に特化して企業相手の仕事が主でした。個人のお客様、いわゆるBtoCの仕事をしたいとの思いから独立されたそうです。



小ロットで多品種の色の花を提供
お店の特徴を伺うと、「お店の規模として大量の花を扱えるわけではないので、同じカーネーションでも赤・白・ピンクといったよくある色だけではなく、淡い色やくすんだ色など様々。小ロットながら種類豊富に扱っているので、お客様の希望に応える色を提供できる点ですね」と教えていただきました。また花それぞれに生産者が独自に付けたセカンドネームがあり、お客様にお知らせして選択の幅を広げることで新たな発見があったと喜ばれているそうです。
SNSを活用して新規客が増加
お客様の層を伺うと、地元木更津市だけでなく、近隣の袖ヶ浦市、君津市からも足を運んでくれる方が多いとのこと。SNSを積極的に活用していることもあり、動画を見て来店される方も少なくないそうです。ちなみにフォロワー以外が全体の60%を超え、新規客が増えてもいます。
「誕生日などお祝い事のギフトはもちろんですが、何でもない日にふと花を買われていく方もいます。日常生活に一輪花があるだけで、明るいものになりますよね。小ロット多品種を扱っているからこそ、そうした暮らしを提供できると思っています」と語ります。
お客様の思いを形にする
『お客様の思いを形にする』ことを大切にして、お花を『一緒につくる』イメージで接しているという坂井氏。「頼まれたものをつくるのではなく、年代、性別、用途、色見、言葉、やわらか(華やか)など細かくオーダーを聞いています。贈る方の写真を見てイメージすることもあります。ラッピングのリボンもご自身で選んでもらっています。そうした対応がお客様に信頼を生んで満足度につながっているように思います」と語ってくれました。そうして贈った方、贈られた方が、Farbeの宣伝部長として広げてくれているそうです。
地域との関わりも大切に
世代の近い地域の同業者とのつながりを生かし、紹介や情報交換、共同仕入れや大きなお祝いごとの協働作業など行っているそうで、「それぞれにお店のカラーがあるので、ライバルではありますが、客を奪い合う関係ではありません。良いところを生かし合う関係ですね」と話します。
また、ワークショップを開催して花束づくり、アレンジメント、リースづくりなどを行っており、母の日に向けて家族向けに行ったり、お付き合いのある寺の檀家さん向けに頼まれるなど取り組みは様々です。「時間はかかるかもしれませんが、SNSなどを活用して、コチラから色々と情報や取り組みを発信することを通して、地域の皆さんのニーズを掘り起こしていきたいですね」と語っていただきました。
(事務局 逸見)
♦会社概要…事業内容:花束、アレンジメント作成・花鉢・切花販売。装花施工 所在地:木更津市新宿1-18 従業員数:1名 入会金:2021年