【輝く中小企業の取り組み】対人関係の中でしか磨かれない人間の魅力に惹かれて

田野司法書士土地家屋調査士事務所 代表 田野 忠明氏(いすみ支部)

田野 忠明氏

塾講師をしながら難関資格2つに合格。未経験のまま開業へ

 千葉駅からモノレールに乗り、千城台北駅で降りるとホームからもよく見える素敵なピンク外壁の事務所、田野司法書士土地家屋調査士事務所を訪ねました。

 田野氏は千葉市生まれの千葉市育ち。やっとの思いで合格した大学に入学し、初日に東西線に乗って東京へ向かう満員電車の中で、一生サラリーマンを続けることは難しいなと思ったことが今の仕事の原点でした。大学卒業後は塾講師を続けながら資格試験の勉強を続けていて、42歳の時に司法書士に合格し、そのまま未経験で独立開業。ほぼ同じ時期に取得していた土地家屋調査士の先輩からの紹介で仕事をもらい、スタートを切ります。

電話が壊れているのかと思うほど仕事が来ない

 業務内容は相続を中心に不動産売買に関わるもので、両方の資格を持つためワンストップで測量から登記まで受けられることを強みに紹介と口コミで広げています。しかし開業から1~2年は電話が壊れているのかと思うほど仕事がない時期もありました。それゆえに仕事を任される有難さを今でも大事にしていて、業務外のことであっても、しっかりとヒアリングした上で信頼できる専門家のネットワークと連携して、お客様の困りごとに向き合います。

魅力ある経営者との出会いをきっかけに

 独立して十余年、仕事は専門性も高く外部環境に左右されにくいため安定していて、このまま一人でやっていくことも可能ですが、最近「人を雇いたい」と強く思うように。これは田野氏がこれまで苦手として避けていた部分でもありましたが、それを変えたのは同友会の例会で出会った経営者達からの刺激でした。

 社員と深く関わって、長期的な視点で人間関係を築いている人や、自分の夢を周囲に語って自然と巻き込んでいる人を目の当たりにして、彼らに「対人関係の中でしか磨かれない人間としての魅力」を感じて、憧れるように。自分もそんな経営者になってみたい、そのためにはこれまで自分が苦手として避けてきたものと向き合う必要があるとすぐさまHPに募集案内を掲載し、自社で働いてくれる人に夢を語れるように経営指針成文化セミナーの受講も決めています。

同友会はその人らしくいられる会

 現在はいすみ支部に所属しながら、千葉中央支部、四街道支部、美浜支部、茂原支部の例会にも精力的に参加し、人との出会いを楽しんでいるとのこと。「異業種交流会はいくつか見てきましたが、同友会は格好つけずにその人らしくいられる会です」と語る田野氏。雇用を行って司法書士業を拡大するだけでなく、来年には不動産会社を仲間と共同で立ち上げる予定です。人との関わりの中で急成長を続ける田野氏の挑戦は続きます。

(事務局 田中)

♦会社概要…事業内容:不動産登記・商業登記・成年後見・裁判書類作成・測量 所在地:千葉市若葉区千城台北1-28-11 入会年:2023年

 

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