幾度もの試練を乗り越え、科学的経営にまい進

ハッコー食品(株) 代表取締役 藤代祐孝 氏(千葉東支部)

 12月8日、千葉東支部のハッコー食品㈱を訪問し、藤代さんに社長就任後のエピソードを伺い、工場見学をさせていただきました。現場の社員の方がハキハキと挨拶されるのが印象的でした。以下は、藤代さんのお話の概要です。

 藤代さんは、創業社長とは親族関係にはない社員出身の2代目経営者です。14年前に後継予定の専務が一身上の事情により退社した後、創業社長に見込まれて社長に就任。しかし、就任時は30代という若さもあり、多くの試行錯誤、失敗、経営試練も体験しました。

 社長就任前、不注意でトラックとぶつかる大事故に遭遇したものの車が丈夫だったこともあり、奇跡的に怪我もなく助かる。社長就任後、強気の設備投資がたたり資金的にも苦しい事態に遭遇したものの、幸いにも当時の金融円滑化法による緊急融資等を活用することで事態を打開。2008年のリーマンショック後は、景況悪化のため売り上げの20%を占める取引先の外食チェーンからの厳しい価格交渉や取引の見直しに直面。2011年東日本大震災時には供給不足から受注は増えるものの、復興時にはその反動で厳しい局面も。

 先代の時代から、中小企業ならではの「手仕事」を重視した丁寧な製品づくりや「品質」の確かさにより取引先からの厚い信頼関係を築いてきた同社。この財産を引き継ぎながら、経営理念を確立し、個々の製品の正確な原価計算など、より科学性を取り入れた経営に挑戦中です。若き経営者への期待大です。

(専務理事 川西)

◆会社概要 資本金…4,800万円 事業内容…小麦粉加工品製造販売[ピザクラフト・ワッフル・パン・餃子皮他] 社員数…90名(うちパート60名)

 

 

 

 

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