地域のために、地域を守る企業として存続し続ける
(株)タイトウ 代表取締役 大野 宏樹氏(北総支部)
印西市にて土木工事、建築工事、造園、内装などを幅広く手掛ける(株)タイトウを訪問しました。同社は創業43年。創業者は大野社長のお父様で、千葉ニュータウンの開発と共に土木建設業として独立しました。そこからハウスメーカーの仕事を請け負うようになり、徐々に仕事の範囲を広げながら、現在13名の社員を抱えています。
29歳にして急きょ会社を引き継ぐことになった大野氏は、戸惑いもありながら「とにかくがむしゃらに仕事をしてきた」と語ります。先代のお父様の急逝により、そのつながりで依頼されていた仕事が一時減少することもありました。しかしながら、「社員が自律的に動く仕組み」が会社を支えました。先代の時代から、それぞれが自分の担当に目標をもって営業をし、採算管理までできる体制が築かれていました。加えて、離職率が低い同社。大野社長が子供のころから働いている社員が残り、「温かい目で支えてくれた」と語ります。現在も、大きくは土木部門、建築部門、県営住宅管理部門に分かれており、見積もりからアフターフォローまで顧客対応を担当社員に任せられるところに強みがあります。
もうひとつ引き継がれているのが地域密着の理念です。長年印西の地に根づき、社員さんも地元住民で構成されている同社は「何かあったらいつでもすぐに駆け付ける」ことを大切にしており、民間からの仕事の依頼はほぼ紹介で広がっています。また、地元のインフラを守ることも地元企業の役割と考え、印西市の防災団体や千葉県の建設業組合の活動にも貢献しています。
社内には企業見学に来た小学生や、建設業の体験学習を行った小学生からの感謝の手紙が掲載されていました。地域に根づく堅実な姿勢をこれからも大切にしてほしいと感じる訪問でした。
(事務局 小山)
◆会社概要…所在地:印西市戸神136-2 資本金:4,000万円 従業員数:13名 事業内容:総合建設業