世界トップシェアのリールメーカーを本気でめざす!

(株)三協リール 代表取締役 三木健太郎 氏(佐倉支部)

 1968年、三木氏の父が自動車整備工具の製造販売を行う業態からスタートしました。現在は全国のディーラー、自動車整備工場等で使用される自動巻き取り型のエアホースリールや電源用リール、オイル機器なども幅広くラインナップ。国内トップシェアを誇り、「リールの三協」と呼ばれるまでに。

 近年では、1997年に米国、2003年に生産拠点ともなる中国、2008年にベルギー、2014年にタイと販売拠点を増やすとともに、2007年より「TRIENS(トライアンス)」ブランドを起動し、世界進出にも意欲的に取り組んでいます。

 三木氏は、1999年アメリカ最大のリールメーカーに入社しましたが、父の跡を継ぐこと、またリールに対しても関心がありませんでした。しかし、勤務先の社長から「君はまだ何も知らない。世界中にビジネスチャンスがあることが面白いと思わないか」と声を掛けられ、意識が大きく変わります。

 2000年、三協リールに入社し、3年後には社長就任。その当時、三木氏は29歳。社長交代の日から父である創業者は「自分の仕事は全体の会計を見るだけだ」と言い会長室へ。社員が会長に意見を求めると「社長は健太郎だ!」と一喝。様々な経営判断に迷い、会長室に行くと答えは教えてくれず、「お前はどう考えているんだ?」と問いかけられました。2007年に父が逝去。

 4年間、会長室に通い詰めて、創業の精神(社会貢献・やりがい・生きがい・人間尊重・感謝報恩・自律・家族愛)の擦り合わせを行い、非常に濃い時間を過ごしたと振り返ります。この擦り合わせがあったことで義務感から使命感へと変わり、国内トップシェアから世界トップシェアを本気でめざす経営者としての覚悟が生まれました。

 はじめは工場や設備などハード面の整備に力を入れていましたが、なぜか理想と現実は乖離するばかり。経営理念や社員のマインドなどソフト面の重要性に改めて気づきます。行動指針の成文化やブランドブックの作成など、ソフト面から更に強い組織づくりにも取り組みます。今年からは、共同求人委員会に所属し、固定概念に捉われない若者を採用し育てることを楽しみにされているとお話されていました。    

(事務局 高橋)

◆会社概要…所在地:千葉市稲毛区山王町279-5 資本金:3,600万円 従業員数:64名(内パート22名) 事業内容:自動車整備用他各種リール、自動車補修用塗装設備の製造販売

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