教訓から学び、これからに生かす

(株)木山製作所 代表取締役社長 木山智英 氏(松戸支部)

 (株)木山製作所は、切削による部品加工メーカーです。オーダーメイドに近い高技術小ロット生産で付加価値を高めています。木山氏は10年前に会社を引き継いだ2代目経営者ですが、現在に至るまで様々な困難を乗り越えてきました。

 同社は、1946年に先代の父がバルブ関連部品の製造会社として立ち上げ、高度経済成長期には順調に発展してきました。当初木山氏は会社を継ぐ気がなく、自身のやりたいことを極めようと他社に就職。そこで力を発揮しようと意気込んだ矢先、バブル崩壊に直面。そのあおりを受け、家業のバルブ関連部品は低価格生産が求められ、製造ラインが中国に移行。当時はバルブ関連部品の受注が約8割を占めていたため、売上が半減してしまいます。

 経営困難に遭遇したこともあり、木山氏は叔父に呼び戻され、経営の一端を担いながら営業に走り回ります。顧客の細かなニーズに対応するため技術力を高め、様々な部品を手掛けるよう心がけた結果、徐々に顧客を取り戻しました。以前の一社依存体質であったことと、時代の転換についていけていなかった教訓を生かし、受注の割合は一社5%以内をキープし、ホームページも早いうちから活用しています。今では1日1件は必ずホームページから問い合わせがあり、海外からの注文もあるそうです。

 同社は、共同求人委員会が行っている新卒採用にも力を入れています。職業柄、資格を習得している理系の学生が対象かと思われがちですが、工業系からの採用は1名のみ。他は全員文系出身者。就職してから勉強し、現在では6名が機械加工1級技能士の資格を持っています。人財は「素直さ」「事象の概念化」「コミュニケーション力(笑顔)」が重要であると木山氏は語ります。

 創業71年を迎えた同社。今期は既存技術を深堀しつつ、社内ネットワークシステムを一新し、加工ノウハウのデジタル化を進めることで、飛躍するため足場づくりを行うと意欲満々です。

(事務局 関根)

◆会社概要…所在地:松戸市松飛台218 資本金:2000万円 事業内容: 切削加工による金属部品の製造 社員数:27名(うちパート・アルバイト5名)