【会員企業の取り組み事例withコロナ】社員と共に地域を豊かにする情報発信を目指して
(有)八千代折込広告 代表取締役 石川 俊一氏(八千代支部)
今回は、八千代中央駅近くに社屋を構える「八千代折込広告」で、昨年、代表取締役に就任した石川氏にお話をうかがいました。
お客様からの一言でワンストップサービスへ
同社は、かつては持ち込まれたチラシを新聞販売店ごとに仕分けし配達をすることが主な業務でしたが、ある日お客様から「印刷も一緒にできないか」という依頼を受けたことをきっかけに自社で広告のデザイン、印刷も手掛けるようになり、今では新聞の折込広告だけでなくポスター、パンフレットなどあらゆる種類の印刷物、さらにはホームページ作成、ネット広告など、お客様の思いを伝える最良の「デザイン」を引き受ける会社になっています。
同友会へ入会し、経営指針作成へ
社員としてこれらの業務に携わる中、石川氏は当時の社長(現会長)から、事業承継の話を受けた後、商工会議所が主催している学習会へ参加。その時、同友会の紹介を受け、2019年に入会しました。同氏は昨年、経営指針成文化セミナーを受講する中で、会社の業務分野が広がる中、それぞれの業務がどこか「一人親方」的状態となって、社員に会社全体を意識する視野が欠けていることが自社の弱点の根幹にあることが見えてきたと言います。その克服のため、自社の存在意義を込めた「経営理念」の作成に取り組むとともに、外部環境分析やSWOT分析を社員と一緒に考えることによって、社員一人一人に「自分の会社」という意識が、次第に芽生え始め、3月に初めて開かれた経営理念の発表会では、従業員のベクトルのまとまりに確かな手応えを感じたそうです。そして、現在は各部門がそれぞれの目標を立て、それに基づいて個人目標を立てるための話し合いが定期的に持たれるようになっています。
ネットの普及とコロナのダブルパンチ
今や、一人一台のスマホが当たり前の時代、人々が商品やイベントに関する情報を手軽に調べることができるようになりました。その結果、印刷と折込の注文は減少傾向にあるだけでなく、新型コロナウイルスによるイベント活動の制限は、企業にさらなる広告費削減をもたらしています。
そのような中、20年の歴史を持つ自社発行のフリーペーパー「うきうき」の存在は同社の大きな強みになると石川氏は考えています。新聞購読者の年齢層が年々上がる中、地域の情報を届ける印刷媒体として、同紙は八千代市内を中心に佐倉市・印西市といった近隣の市でも配布されてきましたが、今後はその主力をネット上に移しながら、積極的にSNSで情報発信していく媒体にしていきたいと石川氏は意気込んでいました。
地域も人も豊かにできるデザインを
石川氏は、その夢は「《デザイン》を通して八千代を豊かにすること」と語っています。「《デザイン》とは人々の生活を豊かにすること」との理念を掲げ夢の実現へ向けて従業員と共に一歩ずつ歩み始めた石川氏のこれからの活躍が楽しみです。
(事務局 松本)
♦会社概要…事業内容:総合広告代理店/新聞折込・ポスティング・web・デザイン 所在地:八千代市ゆりのき台7-5-3 資本金:1,000万円 従業員数:7名(内パート・アルバイト4名)