【企業訪問記withコロナ】コロナ禍で「緑」がつなげる「縁」を大切に~社員に伝えた感謝の想い~
(株)スタジオ縁 代表取締役 佐瀬 一宏氏(千葉東支部)
船橋港の漁船の往来を間近に望む、どこか懐かしい商店街の中に「スタジオ縁(えにし)」はあります。自然光が差し込むオフィスはディスプレイされた植物が爽やかに映え、「スタジオ」と呼ぶのにふさわしいお洒落な空間です。
造園工事や植栽委託管理を手掛ける同社。「縁(えにし)」という名前の由来は、仕事に欠かせない「緑」に字が似ていること、そして人とのご縁を何よりも大切に育ててきた佐瀬社長の思いから来ています。佐瀬社長はもともと、ある大型商業施設の外装・緑化を担う会社に勤めており、その下請けという形で創業しました。しかし一社に依存せず、サラリーマン時代のノウハウを生かして、官公庁からの委託業務である公園等や植栽の維持・管理を受注できる今の体制を整えました。
現在、仕事の8割は官公庁からの委託管理事業ということですが、そのことが意外に感じるほど、同社の施工実績はデザイン性の高さが目を引きます。得意とする「緑化提案」は、空間の中にグリーンを取り入れ、人と自然が共和・共存することを目指す造園工事で、あらゆる業種と親和性が高いのが特徴です。そのため今後は民間の仕事を増やしていくことに重点を置いています。
7年前からオフィスの隣で始めたヨガスタジオも、異業種との相乗効果を模索する挑戦のひとつ。ヨガスタジオには植物をディスプレイしており、インテリアとしてだけでなく癒し効果や健康効果もねらっています。コロナ禍で、緑がもたらす癒しと安らぎに可能性を見いだし、攻めの姿勢で新市場を開拓していく予定です。
佐瀬社長は2020年度同友会の「経営指針成文化セミナー」を受講し、経営理念・10年ビジョン・経営方針・経営計画を策定しました。セミナーを通して社員への感謝の気持ちに気づいたことから、「まずは伝えるが大事」と、3月には全員の前で指針発表会を行ったそうです。全社一丸で新たなスタートラインをきったスタジオ縁の挑戦は続いていきます。
(事務局 菊池)
♦会社概要…所在地:船橋市浜町1-6 ファミリータウン5棟112 資本金:200万円 従業員数:29名 事業内容:造園、土木、建設業 、ヨガ教室の運営