急変する業界の中で「本物の企業」であり続けるために

(株)プロエイム　代表取締役　松本忍氏(市原支部)

　今回は京成「千葉中央駅」から徒歩1分のところにある(株)プロエイム・松本社長にお話を伺ってきました。今期創業10年目の同社は、建設・プラントに特化した専門性の高い人材派遣業をはじめ、建設業・経営コンサル事業、ベトナムへの企業進出のコンサルも行っています。

　人材派遣業、と聞くとどんなイメージを持つでしょうか。リーマンショック後の2009年には「派遣切り」という言葉が流行語として取り上げられ、製造業を中心に大きな問題となりました。その中であっても特化した高い専門性、強みを持っていれば中小であっても時代に流されず、着実に事業を行い成長できるとのこと。同社組織図は、代表取締役の直下に各事業部があります。これは、社長が新事業の先頭に立つことで、細かい作業まで把握でき、正確・適正な人員配置や仕事の効率化が図れるとのこと。この取り組みで社員の残業はほとんどなく、事務方は平均月5時間を超えない範囲で収まっているそうです。また、創業当時からグローバル経済が進むと考え、海外進出を検討。様々な条件を考慮した結果、創業から3年でベトナムに100%出資子会社設立を実現。当時、日本法人が1000社に満たない状況でしたが、現在は3000社を超えており、経済成長が進んでいることがよくわかります。

　政府がすすめる派遣業の規制強化について伺うと、それはむしろ追い風だと語る松本社長。規制の内容自体はまともなもので、今後はしっかりとした内部体制と労働条件を整えた「本物」の会社が生き残っていくとのこと。「規制強化だけではありません。今後はITの発展で仕事が人から機械に切り替わり、人材派遣の市場も縮小していくことが予想されます。それでも『企業は人なり』、人が全くいらなくなるわけではないため、縮小する市場の中でいかにシェアを獲得できるかは、他にはない魅力あるサービスを提供できるかどうかだと考えています」そう話す松本社長の今後の活躍から目が離せません。