地域の期待に応え、愛される『なかむらの麺』!
(有)中村製麺所 代表取締役 中村佳正氏(つくも支部)
東金市で製麺所を経営する中村氏は40歳、60年続く同社を7年前に引き継いだ3代目社長です。創業者の祖父が奉公時代に農家から小麦粉を集めうどんを作り、農家に返すことを始めました。その後、残った小麦粉で作ったうどんを街に売りに行くようになり、商売として軌道に乗ってきたところで独立したそうです。現在、東金、山武郡を中心に茂原、市原、千葉、成田など近隣地域の飲食店、社員食堂、学校給食等に納品しており、取扱商品は主に生麺でラーメン、そば、うどん、パスタ等の麺類全般となっています。
中村氏は高校卒業後、中華料理店や人材派遣会社の仕事を経験した後、25歳の時に入社します。その後、社内の世代交代と並行して機械化を進める中で、現在20種類以上の麺を作れるようになりました。「麺のコシ、風味、のど越し、食感など、お客様の希望に応じて試作品を作り選んでもらっています」と話すように、顧客の多様なニーズに応えることで厚い信頼を得てきました。
近隣地域に同業者がもともと少ない上に、県外大手業者との競合や後継者不足もあり業界全体では企業数が減ってきているとのこと。「社員食堂や学校給食は朝が早く、衛生管理も厳しいので実績が必要です。そのため、当社に期待する声が多いので精一杯応えていきたいです」と話す中村氏。最近では、行政や農家と連携して地元の米粉を使った麺類を商品化する話も進んでいます。
従業員の平均年齢が30代と若い同社、将来的には外食の製造卸業だけでなく、消費者と接する小売を展望しているそうで「仕事の幅を広げて、安全で美味しく手頃な『中食』を提供したいと考えています」と語ってくれました。
(事務局 逸見)
◆会社概要…所在地:東金市田間2205 資本金:300万円、従業員:8名(うちパート・アルバイト2名) 事業内容:製麺