逆境に立ったからこそ見えた、自立型企業の姿

(有)ツイキ 代表取締役 築城 秀実氏(鎌ケ谷白井支部)

 先代である父の時代は、金型プレス加工を生業とする大手からの下請け企業でした。バブル崩壊後は中国への製造ライン移行に伴い、仕事が激減。倒産寸前まで追い込まれ、下請け企業体質に限界を感じる中、同氏は三代目として社長に就任しました。

 

 まず始めたのは安定した取引先の発掘です。景気の動向に左右されにくいという観点から、公官庁、教育機関に目をつけました。業務内容もプレス技術を応用したシルクスクリーン印刷・打ち抜き加工・高周波ウェルダー加工へ転換。「当時はただとにかくできることをがむしゃらにやった」と同氏は語ります。

 いざ公官庁に挨拶に行っても、初対面に近いうちは取り合ってもらえない日々。それでも諦めず足を運び続けると、努力が認められ、徐々に小さな仕事をもらえるように。コツコツと実績を積み、信頼を得ていくと徐々に仕事の幅が広がっていきました。

 

 公官庁との取引で重要視されるのは「納期厳守」です。当初、不景気で人手も足りない環境では納期を守れる業者は多くありませんでした。そこで同氏は自ら各現場に入り、直接製造を手伝うように。すると自然と技術が身に付き、業者に頼らずに自社生産することが可能になりました。それが現在の一貫生産体制のはじまりです。また各分野の技術や知識が身に着いたことで、最善の提案ができるようになり、営業力が向上しました。未だ中国の「低価格」は脅威ですが、「納期厳守」と「高品質」を武器に、ある製品では全国トップシェアを誇っています。

 「健全な経営していくためにも下請け企業からの脱却は必須。過去の経験から無借金経営を心掛けています。」そう語る同氏。現在はより効率的に、働きやすい環境の整備に取り組んでいます。事務所内に流れるマナーズサウンド(乱れた細胞が健康な状態に戻ると言われている音楽)と工場周辺に咲き誇る花々がとても印象的でした。

(事務局 関根)

◆会社概要…所在地:白井市復91-2 資本金:1,000万円 従業員数:14名(うちパート7名)事業内容:プラスチックビニール加工、ノベルティーグッズ、ステッカー、看板等、販促品、企画、製作、販売