【輝く中小企業の取り組み】カラダだけじゃない!地球にも優しい料理で楽しく健康に!

(同)MIYUKITCHEN 代表社員 栗原 美由紀氏(千葉中央支部)

栗原 美由紀氏

 栗原氏は野菜ソムリエプロの資格を有し、農薬や肥料を使っていない野菜の魅力を発信しています。“野菜ソムリエ”と一口に言っても種類は3つあり、その中でも同氏が取得した資格は、高度な専門知識を持つスペシャリストとして活動することができます。その分、筆記試験に加えてレポート提出など合格は狭き門となっています。

父の病気がきっかけで野菜ソムリエに

 栗原氏がこの道を選んだ背景には、父の病気があります。肉中心の食事で野菜は全く食べず、唯一口にするのはキャベツのみ。その偏食が原因か病気を患ってしまい、医師から余命3ヶ月と伝えられました。幸いにも食欲はあったため、母と一緒に工夫を凝らしながら普段の食事メニューを野菜中心の発酵食に切り替えました。すると、みるみる体調がよくなる様子が目に見えて分かり、余命3ヶ月と言われていましたが30年も生きることができました。野菜が持つ力に魅せられ、資格取得を決意しました。

循環型農業を応援

 料理は循環型農業で作られた野菜を使っています。循環型とは農薬や肥料に頼らず、自然の生態系を崩さないように野菜を育てる方法です。ちなみに、よく耳にするオーガニックとは、農薬や化学肥料は使いませんが有機肥料を使う農法です。国も同農法を推奨していますが、99%は未だ農薬と化学肥料を散布する慣行農法で栽培されています。販路が見つけられないがために農法を切り替えられないという悩みを解決するため、料理を通して多くの人に循環型農業で作られた野菜の魅力を発信しています。

 また、世界のCO₂総排出量のうち約4分の1を農林業が占めているという問題からも、循環型農業を広めていきたいと話します。

出張料理と料理教室で魅力を発信

 出張料理は“腸活”をメインにしています。腸内環境を整えると現代病やアレルギーの改善が期待されます。主に企業や経営者の自宅への訪問が多いそうです。会社が元気であるためには経営者が元気であることが大切だと思うので、その応援をしていきたいとのこと。また、縁あって茶道の先生との繋がりができ、お茶会の後に皆で食べる懐石料理も手掛けています。一番栄養価の高い旬の野菜を食べてほしいという強い思いから、食材を決めてから献立を考えています。献立を考えてから野菜を選んでいるのかと思いきや、全く逆の発想で驚きです。

 また、現在はリニューアルということで休止中ですが、料理教室を開催することでも野菜の素晴らしさを発信しています。過去、女性部会の例会でも開催したことがあり、それぞれの野菜に合った調理方法を楽しく学びながら身体も元気になれる魅力があります。

子ども達にとって野菜を身近なものに

 子ども達と一緒に畑を訪れ、野菜と触れ合う食育活動にも積極的に取り組んでいます。子ども達が日常生活で調理前の野菜を目にする機会が減っているようで、実際に野菜がどのように育っていくのかを学びます。参加することで野菜嫌いを克服したケースもあるそうです。

 新たな取り組みとして、野菜と発酵食をコラボさせた加工品を考案中です。栗原氏を動かす一番の原動力は「食べた人の身体が元気に、そして笑顔になってほしい」という思いです。この事業を通して地球環境の改善と、輸入に頼らず自国で安全な野菜を作れる社会を目指していきたいと語られました。

(事務局 松本)

♦会社概要…事業内容:出張料理・料理教室・農業に関わる事業・経営コンサル事業 所在地:千葉市若葉区桜木北1-31-10 従業員数:1名(うちパートアルバイト1名) 入会年:2021年

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