【会員企業の取り組み事例withコロナ】緑を通して体も心も健康に~お客様の要望やライフスタイルに寄り添ったお庭造り

(株)ガーデンスタジオワンライフ 代表取締役 野口 浩人氏(手賀沼支部)

野口 浩人氏

 造園という文化の隆盛は、貴族が栄えた平安時代まで遡るといいます。元々は、貴族がもつ権力を誇示するための象徴として、住居の寝殿などに広大な庭園を築いていました。長い年月を経てもなお、人々を魅了し続ける造園に魅せられた社長が柏にひとり。今回は、(株)ガーデンスタジオワンライフの野口社長にお話を伺いました。

施工前
施工後

創業のきっかけ

 同社は、造園工事や外溝工事、エクステリアから住宅のお庭のお手入れまで一括して担っています。お客様の要望やライフスタイルに寄り添ったお庭造りを大切にしていて、それぞれの幸せに対する価値観にあったものを提供しているのだといいます。千葉県内だけでなく、東京や茨城などの隣県の現場にまで赴くこともあるのだそうです。

 同氏が通っていた大学では、図面の書き方や基本的なルール、造園の歴史などを学び、その中で木の寿命の長さや機能性に惹かれ、造園の世界にのめり込んでいきました。その後、別の造園会社に一般就職しますが、それが実際にそこで暮らす人々の生活を肌で感じるきっかけとなり、独立への想いが一層膨らんだといいます。前職をともに過ごしたスタッフと独立し、2020年3月に同社を創業しました。

社長の強いこだわり ~景観や地球環境にも考慮したお庭造り

 山とは高所から低所にかけて、さまざまな特徴の木々が生えており、その組み合わせが全体のバランスを保っています。土砂災害の原因には、土地開発によって地盤が緩んだことで、地震や交通による振動を引き金に起こる人為的なものも多いのだそうです。そういった中で同氏は、お庭の中で山を再現できたらという想いから自然の景観に考慮した仕事を意識するようになりました。

 また同社では、「次の世代の人たちや、地球環境のためにも緑を残したい、増やしていきたい」といった基本理念から、伐採作業のみの依頼はお断りしているといいます。緑とは、人々の暮らしの中で必要不可欠なものではなくても、あると心が豊かになったり潤いをもたらしたりするものです。お子様からお年寄りまで、緑を通して体も心も健康であってほしいという願いを込め、自然を残していきたいということでした。

今後の展望

 同氏が憧れている師匠の庭師は、高齢になってもなおこの業界の最前線で活躍しているといいます。「造園とは奥が深いもので、生涯をかけてもよく分からないものだと聞きます。だからこそ私自身も日々学びながら庭師としても経営者としても成長していきたい」と話します。

 そして、今後の展望についても伺いました。仕事を通じて、緑のもつ魅力や造園の楽しさを未来に伝えていく使命がある。そして、将来的には植木をはじめる家庭が増えて、柏市の気温を2℃下げることができたら嬉しいと語ります。温かいお人柄の奥底から湧き上がる情熱を感じた取材でした。

(事務局 眞山)

♦会社概要…事業内容:造園工事(外構工事・エクステリア)、年間管理(剪定、植栽、草刈り等) 所在地:柏市大井1713-1 入会年:2022年

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