【会員企業の取り組み事例withコロナ】こだわりのだんご屋店主が語る愛されるお菓子づくり

(同)チャームポイント 代表社員 西郷 光貴氏(かずさ支部)

西郷 光貴氏

「やちばあちゃん秘伝のだんご」とは

 市原市君塚で『和み処 白金茶寮』を経営する西郷氏にお話を伺いました。

 同店名物の『やちばあちゃん秘伝のだんご』は、添加物を含まず市原市産の米100%で作られているため、子どもから高齢者まで誰もが安心して美味しく食べられるだんごです。評判が評判を呼び、県主催コンテストの入賞や有名TV番組にも多数出演されています。最近では、県主催の食品コンテスト「食のちばの逸品を発掘2020」で審査員特別賞を受賞されました。

 やちばあちゃんについて伺うと「母方の祖母で、『やち』は名前ではなく山形県の地名(谷地)です。一般的にだんご作りにはもち米、うるち米、上新粉を使用しますが、谷地など山形県内ではひな祭りなどのイベントのたびにお米のみで作られただんごが広く食べられています。その美味しいだんごを食べてもらいたいと2015年に父と館山で創業しました」と話し、創業にあたり、やちばあちゃんに報告した際は反対されたそうで「豆腐屋を営み、商売の大変さを知るからこその言葉だったと思います」と振り返ってくれました。

独立からの紆余曲折

 創業から間もなく、将来性なども考え自分の力でやってみたいと思うようになったそうで、経営を学ぶ塾にも通った後に独立、2018年3月21日に今のお店をオープンしました。

 独立からの5年間を振り返ると紆余曲折があったそうです。2019年秋の台風被害では、鉄柱が倒壊しニュースにもなったゴルフ練習場が近いなど、被害を受けた常連客も多く、客が全く来ない時期も経験しました。「当時、必死に周辺へのポスティングを行いました。また、暇だからこそできることを考え、情報収集や当店のブランディングを考えるなどしていました」と話します。

 翌2020年からはコロナ禍、営業できない期間を経験しながらも、国の給付金や補助金などを活用してつないだそうです。そんな中にあって、2020年夏に過去最高売上を達成します。西郷氏は「暑い夏を乗り切る『ふわふわかき氷』を販売しました。手づくり餡の和風ソースも評判で多くのお客様に来店いただきました。今では『市原 かき氷』で検索すると当店がトップに出てきます。以前からのブランディング、徹底したポスティングが功を奏したと考えています」と話し、以前IT業界に居た経験を生かしてSNSを積極的に活用していることもあり、最近では県外から同店目当てに来られる客も少なくないそうです。

仲間と連携し愛されるお菓子づくり

 同友会に入会し、同業の会員に相談したりする中で、物産展やイベントなど催事への出店や新たな投資機会を得るなどされているそうで、「仲間たちと連携して地元で愛されるお菓子、千葉県ならではのお菓子づくりを進めて、大いに盛り上げていきたいですね」と抱負を語っていただきました。

(事務局 逸見)

♦会社概要…事業内容:だんご専門店の経営及びサポート事業 所在地:市原市君塚5-5-26 従業員数:1名 入会年:2021年

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