【企業訪問記withコロナ】コロナリベンジ!~コーヒーで船橋を豊かにする
(株)Philocoffea 代表取締役 梶 真佐巳氏(船橋支部)
船橋駅前で大手コーヒーショップのフランチャイズ店を2003年から経営している梶社長は『船橋をコーヒーで暮らし豊かな街にする』をコンセプトに船橋市のコーヒー専門店などと協力し、数千人の参加者が集まる船橋珈琲フェスティバルを2016年から毎年開催しています。
その流れの中で、地域独自のコーヒー店への想いが強くなり、コーヒーバリスタの世界大会『ワールドブリューワーズカップ』の2016年チャンピオンの粕谷哲氏と共にPhilocoffeaを立ち上げました。
業界の新流行と自社の強み
今、業界では生産地の土壌や天候条件、また生産者の努力や工夫によって今までに味わったことのないような風味特性を持つ『スペシャルティコーヒー』という概念が世間に浸透してきています。また、このようなコーヒーを高値で買い付けることで農家の生活水準の改善にもつながり、生産者から消費者へのサスティナブル(持続可能)な取引は『サードウェーブ』と呼ばれ、新たな流行を生みだしています。
同社の売上の約6割はスーパーやレストラン等への卸売り、残り4割はインターネット販売と自社カフェが半々です。コロナ禍でもすべての部門が好調でこの1年間の業績は150%アップしています。
卸売りでは小規模スーパーからの引き合いが多く、薄利多売を得意とする大手スーパーとの差別化を図るため、品質が良く利益がしっかりと確保できる商品を販売する傾向があると言います。
同社は商品の販売に留まらず、販売促進や技術指導も行い、毎年業績を伸ばしています。また、粕谷氏への信頼があるので市場には出回らない希少豆を現地の農園から直接調達できたり、農園と新しい精製方法の開発にも取り組み、更なる強みになっています。
同社の経営方針や地域を巻き込んだ取り組みの根本には『コーヒー産業の再定義化』があります。梶社長は「安価で手軽に飲める、苦くて目が覚めるといったコーヒーの画一化から脱却したい。ハイクオリティなコーヒーを提供することで船橋のステイタスを高めたい。そしてコーヒーの価値を高めることで、関わるすべての人が豊かになることを目指したい」と視座高く話し「今、海外の方のコロナ終息後の旅行先に日本が一位にあげられています。船橋は多くの魅力があるので、地域の方々と協力して外国の方が訪れたくなる街にするために今から準備していきたい。コロナリベンジです」とアフターコロナへの抱負を力強く語られました。
(事務局 牧本)
♦会社概要…所在地:船橋市本町2-3-29 資本金:500万円 従業員:13名(内パート・アルバイト7名) 事業内容:コーヒ焙煎事業、コンサルティング、カフェ経営