【企業訪問記】サイクルツーリズムで人も地域も元気にしたい

(株)オルチャ 代表取締役 荒井 靖行氏
(鎌ケ谷白井支部)

 手賀沼・印旛沼・利根川といった北総エリアの自然を満喫するサイクリングツアーを手がけ、昨年千葉発の起業を応援する「ちば起業家ビジネスプランコンペティション(CHIBAビジコン2019)」で協賛企業賞を受賞された(株)オルチャの荒井社長を訪ねました。社名の「オルチャ」は、イタリア・トスカーナ地方にある世界遺産「オルチャ渓谷」に由来し、平穏な風景が永遠に続くようにと名づけたそうです。

 これまでに世界35ヶ国を旅してきた中で、北総エリアの自然はどの国の景色にも決して劣らないと感じていた荒井氏。イタリアで自然の景色や地元の美味しいものを食して回る人気のサイクリングツアーに出会い、日本でもできないかと考え昨年春に開業しました。

 サイクリングツアーの魅力を伺うと「自転車は15~20キロのほど良いスピードですから、車では見落としてしまうような景色や新たな発見が得られます。北総エリアはアップダウンが少ないので初心者の方でも安心して走れますし、体力づくりにも最適です」と語ります。白井市とも連携し地元のイチゴ農家や産み立て卵を味わえる養鶏場に立寄ったり、世界的評価の高い柏市のピザ屋さんでの食事といった北総エリアの魅力あふれる多彩なコースが評判を呼んでいます。

 欧米など海外のお客様が中心の同社、日本に在住している外国人と日本人との相互理解を深めたいと考えている荒井氏は「この仕事を通じて外国の方に日本の自然や暮らしやすさといった魅力を伝えています。単に労働力としてではなく、日本の魅力を知り、また来たい、住み続けたいと感じてもらえたら嬉しいですね」と話します。日本人利用者も徐々に増えてきているそうで「観光目的もありますし、エコや安全性といった点も評価されてきたと思います。また、健康づくりにマラソンやジョギングに取り組んできた方が体力的にしんどさを感じて自転車にシフトされています」と語っていただきました。

 2017年に自転車を通じてサイクルツーリズム(自転車観光)、健康長寿社会を実現しようという『自転車活用推進法』が施行されるなど、自転車の役割への期待がますます高まっていくと思われます。そうした期待に応える同社のこれからに注目です。

(事務局 逸見)

◆会社概要…所在地:白井市桜台3-22-2 資本金:200万円 従業員数:1名 事業内容:サイクリングツアー催行

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