【プレジデントに同友会が掲載】第5回 経営者は飲み代は全部、自分の財布から払うべし 2018.06.25 号 (7月16日発行号)

「前号では、中小企業家同友会最大の特徴である「経営指針づくり」のセミナーの様子をリポートした。そこで経営者は、何のために経営しているのか、会社は誰のためのものかという根源的なテーマに対して、何度も自問自答し、自身の考え方をあらため、人間性を磨いてきた。こうして学んだ経営者はどのような変貌を遂げていくのか──」とリード。このたび、ビジネス誌「プレジデント」(32 万部発行、月 2 回刊)に、2018 年 4 月 23 日発行号から 1 年間にわたり同友会の活動とそこで企業変革を行った会員企業が、「『実践!会社を良くする社長学』- 4 万 7000 社が集結『中小企業家同友会』パワーの源泉」として紹介されることとなりました。執筆は清丸惠三郎・プレジデント元編集長。(本サマリーは「プレジデント」編集部了解の下、作成されています)

以下は一部抜粋して要約。*詳細は本誌をお読みください。
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第5回 経営者は飲み代は全部、自分の財布から払うべし 2018.06.25 号 (7月16日発行号)

中小企業家同友会全国協議会(中同協)前会長の鋤柄修相談役幹事は、自身の近著のタイトルが『経営者を叱る』ということからもわかるように、周囲に厳しいだけでなく、己を律することにおいても厳格な企業人である。
80年年明け、突如労働組合が社内に結成される。しかも社員のほとんどが参加していた。驚天動地。このことが経営の大きな転機となった。
そうした折に鋤柄氏が目にしたのが、愛知中小企業家同友会が「経営指針」の成文化運動を行っているとの新聞記事だった。鋤柄氏はすぐに入会手続きをとった。
ここで鋤柄氏は修羅場をくぐり、経験豊富な多くの経営者に出会い、同時に同友会内に蓄積されている意見や見解などを学ぶ中から、対労働組合問題だけでなく、様々な経営課題への対処策や経営者のあり様について学習することになる。そうした過程で、ことに鋤柄氏を刮目させたのは75年に中同協が定めた「中小企業における労使関係の見解」、すなわち「労使見解」であった。
鋤柄氏が何よりも注目したのは「社員を最も信頼できるパートナーと考え、高い次元での団結を目指し、ともに育ちあう教育を重視する」という考え方だった。
91年にエステムの2代目社長に就任、先代社長時代に定めた自社の経営指針を数年間かけて幹部社員とブラッシュアップするとともに、「三つの目的」など同友会の基本理念を自社の経営指針と経営に落とし込んでいった。
経営者、幹部、社員の意思疎通を密にし、社員の定期採用をスタートさせるとともに、教育をさらに充実させる中で、業績は一段と拡大していく。17年9月期の売上高は47億4000万円、資本金7000万円である。成長力や企業規模だけでなく、経営体質を見ても自己資本比率はほぼ50%に達する。しかも現在の社長(4代目)塩﨑敦子氏は定期採用した技術者出身の女性というように先進的企業に変貌している。
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ここで、なぜ同友会が経営指針の成文化運動を全国的に展開しているのか、次いで経営指針セミナーのカリキュラムの基本的内容を概観しておきたい。中同協が発行している「経営指針成文化と実践の手引き」と題するパンフレットには、次のように説明されている。
「同友会は、『経営指針の成文化と実践』運動を、同友会の三つの目的や自主・民主・連帯の精神、『国民や地域と共に歩む中小企業』の具体的実践として位置づけています。すべての中小企業家に『経営指針の成文化と実践』を呼びかけ、同友会の輪と、中小企業家の連帯の絆をさらに広げていくことをめざしています」 つまり経営指針の成文化運動を展開することで、同友会の理念を広め、同友会の仲間を増やしていこうとしているのだ。
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受講者たちは運営スタッフであり、先輩経営者である人たちとの丁々発止のやりとりの末に、これまでも何度か紹介してきた警備会社の綜合パトロールを経営する笹原氏のケースように、「俺の会社だと思いこみ、とにかく焦って金儲けをしようと思っていた自分を反省し、警備員として雇った人が無断で欠勤し、遅刻するのは、経営者である自分への信頼が欠如しているからなのだ。逆に言えば、自分の彼らへの信頼感のなさが、そういう事態を生み出しているのだと気づかされたのです」という認識へ至る。多くの経営者が経営指針成文化セミナーを通して、同じような気づきを経験することになる。結果、鋤柄氏が語るように、「だからこそ、こうした時代に真面目に勉強する同友会会員が着実に増えているのです」ということにもなる。実に中小企業家同友会はセミナーを入り口にした「経営者の学校」であり、「経営者の道場」なのである。

▼第5 回 経営者は飲み代は全部、自分の財布から払うべし 2018.06.25 号 (7 月16 日発行号)要約版PDF▼

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