【会員企業の取り組み事例withコロナ】まだ見ぬブルーオーシャンへ、常に先を考えた一手を打つ。

アイプレゼンツ(株) 代表取締役 土本 秋彦氏(市川浦安支部)

土本 秋彦氏

 元々は五穀豊穣を祈る供物を江戸時代には庶民の間で贈り合うようになったものが起源だと言われているお歳暮をはじめとしたギフト文化。ギフト業界も時代のトレンドに合わせて変化を続ける業界の一つで、今回は楽天やamazon等のECショップで各種ギフトの通販を行っているアイプレゼンツ(株)代表取締役の土本氏を訪ねました。

リモート朝礼の様子

自社の強みを生かした採用活動

 同社は今期で13期目、2010年に創業して以来右肩上がりの成長を続けています。土本氏は27歳の時に母親と一緒にギフトショップ経営を試みましたが思うようにいかず、それならばとカタログギフト会社に勤めて経験を積み、42歳の時に独立開業しました。ECサイトからギフトの注文が入れば、その商品をメーカーに発注して発送してもらうというスタイルのため勤務場所を選ばず、従業員は全員リモート勤務。売上が伸び続けている理由を聞くと、シンプルに売れる取扱商品点数が増えたことだと話します。また従前できなかったそれを実現させたのは優秀な従業員の採用だとも。ハローワークで求人採用を続けている中で、世に役職者として活躍する男性と同じだけ優秀な女性が、家庭でその力を持て余している現状を知り、子育てをしながらでもフルリモートで働ける自社の強みを打ち出して採用を進めました。

常に経営を考える場として

 6年前に同友会に入会した当時から売上は3倍を超え、さらに今年も昨年対比140%で伸びている状況。4月は楽天市場でトップオブザマンスを獲得。「様々な例会に出た中で一番身になっている話は経営者が襟を正し、ロマンとビジョンを語り、従業員の待遇を良くするしかないとういうもの」と話します。ギフト市場は、参入障壁が低いため、新規参入も撤退も多い業界の中、土本氏は、競合他社には全く興味がないと語ります。独自の発想と実行力で経営を続けるそのためには、同友会での異業種同士でのディスカッションなどから得られる刺激がとても重要とのことでした。従業員12人が完全リモートで事務所もなく、在庫も持たず、支払いは、すべて入金後ということで、万一2年間売上がゼロでも全社員に給料を払い続けることができると話します。東京商工リサーチに法人化4期目にして51点と評価され、融資や取引先の開拓もスムーズになりました。

カタログギフト文化を海外へ発信

 国内ギフト市場はこれまでのお中元やお歳暮といった付き合いの贈答品から、その人のために選んで贈るパーソナルギフトと呼ばれるものにシフトしていて、また国内市場自体は縮小し続けているという現状があります。国内のトレンドに合わせて、新しい市場を開拓するための次の一手として海外展開を検討しています。聞けばカタログギフトという文化は日本独自のもので、海外にはないそうです。まだ見ぬブルーオーシャンに挑む、土本氏の挑戦から今後も目が離せません。

(事務局 田中)

♦会社概要…事業内容:インターネットでの総合ギフトの販売 所在地:船橋市本町 運営ページ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/i-pre/ 資本金:300万円 従業員数:13名(うちパート・アルバイト11名)

運営ページ

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