【企業訪問記】業界内で時代の一歩先を行く企業 “人のやっていないことをやる”。挑戦する企業の魅力
(有)小堀商会 代表取締役 小堀 達也氏(千葉東支部)
最近の建設業界では、東京オリンピックに向けた大規模建設工事のみならず、来年10月から施行される消費税率10%への引上げに牽引されて、個人住宅規模の駆け込み需要も高まっています。そんな中、生コンクリート圧送業を中心に業績を伸ばしている(有)小堀商会の小堀社長を訪ねました。
同社の特徴の一つは事業の要となる小型ポンプ車の保有車数。1台2~3,000万するポンプ車は抱えるほどリスクが高まるため、中小企業規模の会社だと5台程に留めるのが一般的なのに対し、同社の保有数は15台。同社はその特徴を大いに活用し、大企業や同業他社が受けられないブルーオーシャンを狙うことが可能です。例えば、大企業が保有する大型車では入ることができない細い裏路地のビル建設現場は、小型車を複数用意することができる同社の腕の見せ所。またグリーンサイト(労務・安全衛生に関する管理書類をインターネットで作成・提出・確認できるサービス)に加入しているため、取引先から安全処置が徹底されている企業として信頼を得ています。
現在30才を迎える同氏が、祖父の時代から3代続く同社を継いだのは18才のとき。創業当時は車の整備業だった同社も時代の変化に呼応するように、自動車販売業の時期を経て、今日の生コンクリート圧送業へと業態を変えていきました。「父から”人のやっていないことをやる”と教えられてきました。その考え方があったため、私がコンクリート圧送業を始めたときも特に反対されませんでした。」と同氏は話します。
プレイングマネージャーだった同氏ですが、数年前に受講した青年部会主催システム例会に感銘を受け、社長が組織づくりに専念できる仕組みづくりを実践。2年程かけて、見事社長が現場に出なくても回る組織体制を構築しました。「組織化を進めていく上で見えてきたのが、”一人で見られる人数の限界がある”ということです。既にシステム例会でどうすれば良いかを教えてもらっていたので、取組みやすかったです。急に先駆者の皆さんのようにはなれませんので、自社の規模に合った進め方をすることが大切だと思います」
現在は困った時に助け合える業界のネットワーク化に取り組んでいる同氏。向上心を持って挑戦し続ける姿に、今後の期待が高まります。
(事務局 関根)
◆会社概要…所在地:千葉市若葉区若松町548-8 資本金:1,000万円 従業員数:23名(うちパート・アルバイト3名) 事業内容:コンクリート圧送業、自動車販売、居酒屋飲食店展開