【企業訪問記】地域に活力を。連携する中小企業の挑戦 〜可愛いニワトリがトレードマーク!不動産屋さんが唐揚げを!?〜

(有)日栄住販 髙橋 優美氏(鎌ケ谷白井支部)

 (有)日栄住販は鎌ケ谷市に根ざして35年、地元密着型の不動産屋さんです。今回は後継者にあたる髙橋優美氏を訪問しました。

 鎌ケ谷市は県の北西部に位置し、農村地として緑に囲まれるのどかな土地でありながら、東京のベットタウンとして都市開発も進んでいます。市の中心部に位置する新鎌ケ谷駅は東武野田線(東武アーバンパークライン)、新京成線、北総鉄道、成田スカイアクセス線の4線が停車する駅として、交通の利便性も高くなっています。一方で新鎌ケ谷駅から一つ隣の鎌ケ谷駅に視線を移すと、違った景色が見えてきます。

 「鎌ケ谷駅周辺も住宅街が広がっているので、人通りは多いです。ですが、地域の高齢化やベットタウンの特徴からか、商店街は衰退の一途を辿っています」そう語る髙橋氏。もう一度活気を取り戻すために、できることはないかと考え、出した結論が唐揚げ専門店「極上唐揚げ”こっこ”」。髙橋氏と同友会松戸支部会員である近藤研太郎氏((株)Free style 代表取締役)と共に鎌ケ谷市の補助金を利用して立ち上げました。構想から開店まで約2か月という期間で実現化できたのは、不動産屋として長く地域と関わってきた賜物です。

 ”こっこ”の売りは「飲める油」。無農薬で栽培された植物油100%のオーガニックの油を使用することで、高齢者には敬遠されやすい唐揚げもおいしく安全に食べてもらうことができます。またイートイン、テイクアウト両方に対応しているので、買い物帰りの主婦からも人気が高いとのこと。現在では噂を聞きつけた県外からのお客様もいると言います。

 「地域を盛り上げるには、人に来てもらわないことには魅力を伝えることもできません。まずは気軽に立ち寄ってもらえるよう試行錯誤を重ねています。また鎌ケ谷駅周辺も小規模なマンション計画が進んでおり、新規住民も増えるかもしれません。このお店が既存、新規の両方の住民が寄り添い合える地域のコミュニティスペースになればと思っています」。朝から夕方までは不動産屋、夜からは唐揚げ屋を手伝う同氏に、今後の地域活性化に向けた若い活力と温かい人情を感じる訪問となりました。

(事務局 関根)

◆会社概要…所在地:鎌ケ谷市道野辺中央2-8-30 資本金:500万円 従業員数:3名(うちパート1名) 事業内容:不動産業全般

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