【企業訪問記】時流に乗って業種転換。発想は同友会の仲間から

(株)大善商店 代表取締役 小泉 新氏(市原支部)

 (株)大善商店は江戸時代末期に、酒屋として開業しました。戦前の酒屋と言えば、酒蔵から買い取ったお酒をブレンドしてから量り売りすることで成り立っており、規制が厳かったことから、取り扱える店も限られていました。ですが、戦後には規制が緩和され、一般家庭の生活レベルが向上していくと、酒が気軽に親しまれるようになります。その時流を受け、昭和25年に先代にあたる同氏の父が酒屋から酒問屋に転身させました。

 そして時が過ぎて昭和50年から60年代。キリンビールが一世を風靡すると、特約店契約をしていた同社は順調に業績を伸ばします。当時はキリンビールのみの販売で、商売が成り立つた為に、経営努力を怠ってしまったと同氏は語ります。

 その為、他のビールメーカーブランドの台頭、コンビニエンスストアの出現や外資の参入により、より気軽に手ごろな価格で購入できるようになると、閉鎖的で守られていた業界にひびが入り、定額販売の崩壊がはじまりました。安定した業界に胡坐をかき、企業努力を怠っていた酒屋が相次いで衰退していくと、同社も経営が圧迫されていきます。その厳しい外部環境の中、同氏は会社を引き継ぎました。

 八方塞がりの状況の中、今後の自社の行く末を考えるために受講した経営指針成文化セミナー。共に学ぶ仲間から「時代の流れに抗わず、波に乗ることも一つの手段である」とアドバイスを受けます。先代が酒屋から酒問屋に転身したことを思い出し、意を決して副業として営んでいた不動産管理業に業種をシフトしました。「同友会に入ったことにより、気軽に相談できる仲間や全く知らない方でも”同友会”と名乗ると暖かく迎えてもらえました。同友会で出会った方々、特に支部会員や指針セミナーの同期とは一生の仲間です。ぜひ皆さんも同友会で生涯付き合える仲間を見つけてほしいと思います」と同氏が語られました。           

(事務局 関根)

◆会社概要… 所在地:市原市姉崎東3-9-1 資本金:100万円 従業員数:2名 事業内容:不動産賃貸業