【企業訪問記】地元農産物にこだわった商品開発に活路

(株)さわや 代表取締役 大澤広久氏(かずさ支部)

 木更津市で長きにわたって和菓子の製造販売を行う(株)さわやの3代目社長・大澤広久氏を訪ねました。

 現在、(株)さわや(スーパー等への製造・卸)と(株)梅月庭(小売3店舗)を経営する大澤氏に和菓子業界の現状を伺うと「少子高齢化の影響もあり業界は縮小傾向、例えばパック販売よりバラで買われるお客様が増えるようになり、数量は出ても客単価は下がっています。原材料費や人件費も上がっている状況です」と語ります。

 「この間、抜本的な戦略転換を図り、千葉の農産物の活用など原料にこだわった商品の研究開発を進めています」と話す大澤氏。2017年に南房総市千倉町に事業所を開設、地元生産者とのつながりを生かし、千倉産みかんを丸々1個使用した「みかん大福」を開発、地元のふるさと産品に選ばれるなど話題となっています。枇杷や苺といった地元農産物の商品化の他、従来新粉から作るお団子を君津の久保農園(久保雅敬代表・かずさ支部会員)から仕入れた生のお米から作るなどしています。

 同社は、ベテラン社員も数多く在籍していますが、20代の若手社員が正社員の過半数を超えているそうです。「以前から近隣の高校より職場体験の受け入れ等でつながりを築いてきたことや同友会の共同求人で新卒採用を図っています。若手社員の提案を積極的に採用し、月1回の青空市開催やお揃いのジャンパーを着てのごみ拾い、補助金の申請・活用など取り組んでいます。ベテランも相談役として常にサポートしてくれています」と話し、最近も、展示会に参加した若手社員の提案からお饅頭やサブレの表面にロゴやメッセージをプリントできるプリンターを導入、地元の学校イベントの贈呈品や企業から『食べられる』名刺を作りたいといった依頼が来ているそうです。

 最後に「若手社員が増える中で、各業務の見える化、マニュアル化を進めてきました。そのことで無駄が省かれ労働時間の短縮、質の高い業務につながっていきました。世代間のスムーズな技術継承も図られています」と語る大澤氏。これからも全社一体で伝統の味を守り発展させていきます。

(事務局 逸見)

◆会社概要…所在地:木更津市木更津2-4-7 資本金:1,000万円 従業員数:105名(うちパート・アルバイト70名) 事業内容:和菓子の製造・卸