【企業訪問記】“無読化”の時代、地域で必要とされる新聞販売店をめざして

(有)久保新聞販売 代表取締役 久保 将行氏(野田支部)

 野田市で新聞販売店を経営する久保氏を訪ねました。久保氏は2008年に入社、翌年創業者の父(進氏・元会員)が急逝した後、2011年8月社長に就任しました。「父が亡くなり、新聞社や販売店のグループの方から『どうする?』と聞かれ、正直ダメ元で『やります』と答えたのを覚えています。新聞販売の権利は、一般的に世襲が認められていないのですが、様々な事情が考慮されて認められました」と当時を振り返ります。

 新聞を読まない世帯が増えていると言われますが、同社のエリアも例外ではなく、10年前と比べ世帯数は増えているものの購読数は約20%減少しているそうです。久保氏は「新聞の“無読化”は、私がこの業界に入る前から起きていました。理由として、デジタル化もあると思いますし、大事件が起きると一時的に購読者が増えるのですが毎日読むものになっていないというように、新聞自体の価値が変わってきていると思います」と語ります。

 業界は万年人手不足の中、同社には長年勤めるスタッフが多いそうで、「営業に目標達成するまで帰ってくるなと言う販売店もあるそうですが、当社は厳しいことは話しますがノルマは無いので居心地の良さを感じているのかもしれません。営業には必ずパソコンを持たせ業務報告をしてもらうなど、業務の効率化も図ってきました」と話してくれました。

 取り組みについて聞くと、新聞販売店には第1収入(新聞販売)、第2収入(チラシ折込み)、第3収入(その他事業、出前宅配・アパート管理・牛乳や水の販売など)とあり、同社は第3収入を広げることを考えているとのこと。また、地域貢献事業にも取り組み、5年前からエリアの小学校で発行する「小学校だより」の記事からピックアップしミニコミ誌に掲載して配布しています。今後については、「学校などで新聞を教材として活用するNIE(Newspaper in Education)が各地で広がっています。野田でも進めていきたいと考えています」と語ってくれました。

(事務局 逸見)

◆会社概要…所在地:野田市尾崎815-27 資本金:500万円従業員数:19名(うちパート・アルバイト13名) 事業内容:新聞販売業