【輝く中小企業の取り組み】学びと挑戦~時間の使い方を大切に、常にアップデート!~
Parakeeet Studio 菅原 遼祐氏(鎌ケ谷支部)

異色の経歴から動画制作の世界へ
菅原氏は現在、動画の企画・撮影・編集から、公開後の運用、アナリティクス分析、さらには広告動画への展開まで、動画制作の全てを一貫して請け負う仕事をしています。しかし、その道のりは決して一貫したものではありませんでした。
以前は営業職として働いていましたが、体をくずして退職。その後、「やりたいことを色々やってみよう」と、中型インコのブリーダーの資格の勉強や、ミニチュア作家、FX講師、プログラマーなど、様々な仕事に挑戦しました。しかし、どれも「自分がやりたい」という主観的なもので、ビジネスとしてはうまくいきませんでした。

「できます!」という勢いから全てが始まった
転機となったのは、プログラミングを学ぶために知り合った沖縄の経営者との出会いでした。当時、動画編集が伸び始めたばかりの時期に、「動画編集できる?」と聞かれ、やったこともないのに「できます!」と答えたのが始まりです。
その言葉をきっかけに、手持ちの貯金でパソコンを買い、必死に動画編集を学びました。その時納品した動画で、お客様から「ありがとう」と感謝された時、初めて「誰かの役に立てた」という実感を持ち、それが今の仕事の原動力となっています。
最初は編集のみの仕事からスタートしますが、単価が低く、時給換算すると500円にも満たないような、過酷な労働環境に限界を感じます。そこで2022年に、編集だけでなく「撮影」もできるようになり、自分の単価を上げようと考えました。この時も、カメラを触ったこともなかったにもかかわらず「撮影もできます!」と宣言し、当時には考えもなかったほどの大きな撮影案件を受注。撮影の前日に必死でカメラの使い方を学び、無事に仕事をやり遂げました。
 そして、会社や店舗の動画を作りたいけれど、どうすればいいのかわからない方の話を聞いたことから「企画」と「構成」も学び、お客様が何を望んでいるのかを理解できるようになり、自分一人で動画作成の一貫を担えるようになりました。
こうして、この動画編集の仕事を始めてから5年ほどで700件以上の動画制作に関わりました。
人間として尊重される環境
同友会に入るまでは、仕事は「自分から営業して、売りたいものを売るもの」だと思っていました。しかし、同友会は違いました。ここは営業の場ではなく、お互いを「人」として、「経営者」として尊重し、対等な立場で学び合える場所です。
そして、経営理念を「発展を支える右腕たれ」と明文化しました。これは、お客様が本来の仕事に集中できるよう、その道のプロとして全てを設計し、サポートするという考え方です。お客様の時間を奪わず、最適な形で価値を提供するという、難易度の高い仕事ですが、この理念は同友会で培われたものです。
一生学び続け、世の中の役に立つ存在へ
目標は、一生学び続けることです。時代の流れによって困っているお客様の役に立つためには、常に知識やスキルをアップデートし続ける必要があります。
現在は、同友会の先輩の真似をして、毎朝1時間を自身の成長のための勉強の時間に充てています。日々少しずつでも学び、改善を繰り返すことで、お客様の発展を支える「右腕」として、より高い価値を提供できるようになると思っています。
これからの抱負を伺うと、「今の仕事は、ずっと主軸になるのではなく、時代によって変化していくつもりです。すべてはお客様のためにできる手数を増やしていく為に」と笑って語る菅原氏の、成長していく姿が今からとても楽しみです。
(事務局 高橋)
♦会社概要…事業内容:中小企業の課題を動画活動で支援。企画・台本・撮影・編集など一括対応 入会年:2023年


