【輝く中小企業の取り組み】“人”が会社の未来をつくる-理念でつながる経営のかたち-

(株)SHIN EXTERIOR 代表取締役 進藤 賢一氏(八千代支部)

進藤 賢一氏

 経営指針成文化セミナー30期を卒業後、有志で新会員向けの「新緑の輪」を立ち上げ同友会活動に積極的な進藤氏。指針を修了してから2年目を迎えた現在、自身の経営と今後の同友会活動について熱く語っていただきました。

カーポート、フェンス工事
ガレージ、基礎、土間工事

赤字からの再起は同友会との出会い

 同氏の会社は八千代市で住宅の外構、エクステリアに関する工事を行っている会社です。2017年に設立し、5名の職人とともに事業を進めていましたが、大きな赤字を出してしまい経営を一から学び直したいと考えていたところ、同友会の紹介を受けました。入会後、八千代支部の仲間に現在の経営状況を相談したところ、経営指針成文化セミナーへの参加を勧められ、30期として経営理念の作成に取り組みました。入会前は『現場に出て売上を上げることが最優先』と考えていた同氏ですが同友会で学んでいくと人との繋がりが一番の利益に繋がると思うようになったと同氏は語ります。

理念の実践と組織づくりへの取り組み

 指針セミナーでは、10年ビジョンに職人20名の雇用と人が気軽に集まれるエクステリアランドのオープンを掲げました。今年はその理念を実践する年と位置づけ、理念と目標を社内で共有し日々組織作りに励んでいます。入会前の社内環境は人伝で呼んだ仲間が多く、価値観の違いから仲違いする社員もいたそうです。昨年からは理念を軸にした求人を出したところ、7名の応募があり、現在も定着率は更新中です。同氏の面接では理念採用を軸にしており、代表自身で応募者に理念を語り、共感してくれる仲間を採用するそうです。中には仕事に対する働き方で社員同士対立することもありますが、月1回の会議で全員と話し合うことでお互いの価値観を共有しています。また、同氏は人との繋がりをとても大切にしており社員とのコミュニケーションはかかせません。社員を食事に誘って夢や悩みなど仕事以外の話をしながら今後どうすべきか同じ目線に立って正面から向き合うことを意識しているそうです。

 特に力を入れていることは社員の評価制度です。代表一人で評価を行うと偏ってしまうので全員で仲間を評価する360°評価を取り入れました。360°評価とは、社員一人に対して設定されたチェック項目を全員が評価し、その結果が昇給・昇格に反映される制度です。匿名性なので素直な評価が得られ、実際に社員同士が現場で感じていることが評価となるので全員の納得感が増すそうです。評価項目も同氏が人を中心とした会社にしたいという想いから社員全員で意見を出し合い作成しています。

同友会活動を通じた成長と仲間づくり

 こういった取り組みも同友会で出会った仲間と共に学んだ成果であり、とても視野が広がったといいます。同友会の活動では新会員同士の仲間づくりに貢献しており、「新緑の輪」を立ち上げ悩みごとや近況報告を通して人との繋がりを大切にしています。同氏はどの世代でも話題に出るのは人との繋がりの大切さだといいます。世代間の垣根を越えて古き良きを残しつつ、新しい風も取り入れていけるような支部を作っていきたいと語ります。周りの困り事には一緒に向き合い、仲間の輪を広げていく進藤氏の活動に期待が高まります。

(事務局 鈴木)

♦会社概要…事業内容:家の外まわりを工事する外構、エクステリア業 所在地:八千代市島田台1046-14 資本金:300万 従業員数:5名 入会年:2022年

  

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