進む法改正、障害者雇用はすぐ先の未来〜大切なのは伝え方〜

成田市のぞみの園 施設長 鈴木 真希子氏(八千代支部)

 成田市のぞみの園は社会福祉法人大成会が運営する就労継続支援B型事業所。現在は約50名の知的障害を抱えている方が利用されています。障害者に関する法改正が進む中、現在の実態について施設長の鈴木氏に尋ねました。同氏は約20年の福祉支援員の経験を経て、5年前に施設長に就任されています。

 「4月に民間企業の法定雇用率が2.2%に引き上げ、また対象になる事業主の範囲も従業員45.5人以上に拡大しました。人材不足も叫ばれる中、今後の障害者雇用はより中小企業の身近なものになるのではないでしょうか」。そう語られる同氏に支援事業業界について聞いてみると「全国の支援事業所数は年々増加しています。利用者の選択肢が増えてとても良いことだと思います。我々も利用者を守るため、施設の維持は欠かせませんので、他所との差別化を図る必要があります。福祉事業ではありますが、施設長として経営の視点が欠かせないと思っています。」と語られました。

 同所の特徴の一つに「Tシャツプリント加工作業」があります。注文元は地域の学校が多く、利用者はプリントされたシャツを折りたたむ作業等をしています。大変盛況で夏時期は予約待ち状態。その他にもクリーニング品の整理・結束、雑誌ふろく袋詰め、DM封入・発送、フレッシュジュースの移動販売、農産物の育成など幅広い作業に着手しているので、障害の程度に合わせて広く対応できます。結果、千葉県内の平均工賃が月1万4千円程度であるのに対し、同所は月約2万円を支給しています。

 また最近では、利用者と支援者が企業に行き、社内で受託作業を行う”施設外就労”の事例も生まれているとのこと。「障害者雇用の上で課題の一つと言われるコミュニケーションの取り方、主に”伝え方”の課題があります。作業も一つずつ指示したり、マニュアル化することで大きく改善されます。初めはジョブコーチを仲介すると良いと思います。ぜひまずは障害者の方の働き方を見てほしいと思います。」と話されました。

 法規制に関係なく、障害を持った方を立派な戦力として雇用する、そのような企業が増えることが予見できる訪問となりました。

 

(事務局 関根)

◆会社概要…所在地:成田市江弁須96-3 従業員数:18名(内2名パート) 事業内容:プリント販売DM業務及び下請業務を作業課目とする福祉施設