ママさんに寄り添う会社 〜事業の芽は地域の中に〜

(株)マザープラネット 代表取締役 藪本敦弘 氏(東葛支部)

 女性の社会復帰、「子育て」と「就労」の両立において足かせになっている問題に待機児童問題があります。そういった問題に関連して今回は、保育所を経営されているマザープラネットの藪本さんを訪問しました。

 藪本さんは開口一番、「待機児童問題は都市部の話で、地方ではそこまで問題にはなっていません。また、地方特有の問題を解決する保育事業者をめざし特色を出していかなければ支持されません」と話されました。

 藪本さんは地域のお母さん方のネットワークに関わる中で、「病児保育」の必要性を感じ、取り組むことになりました。病児保育所では、風邪などで体調を崩した子どもを一時的に預かります。親としては子どもが体調を崩しても会社を早退、もしくは休む必要がなくなり、突発的な対応を軽減できます。そのことで勤務形態や職務に幅が広がり働きやすくなり、企業としても雇用しやすくなります。

 創業当初は、認知度が低く軌道になりませんでしたが、社会インフラとして動き出した以上、継続させていく責任があるとして、前職で培った能力を生かしてWeb制作やDTP事業を展開するだけでなく、フリーランスで働く女性を対象とした営業代行も行い、続けてきました。

 いま柏の葉キャンパスエリアで進行中の事業に、「チコル」という子育て支援複合施設があります。ここでは、「保育施設」を中心として「コワークスペース」「サテライトオフィス」「レンタルスペース」「屋内プレイランド」など、子育てをしながら働く親御さんがワンストップで便益を享受できるようになっています。

 それらサービスを同社が一括して行うことで、横の連携がとれ、子どもや親の情報をそれぞれの施設が共有でき、適切なサービスを行うことができると言います。また、藪本さんはこの複合サービスへのもう一つの大きな期待があると言います。それは人材のマルチタスク化です。保育志望のスタッフの働きぶりを見て、その方の能力をもっと発揮できる職種があるようであれば、自社の他のサービスへ配置転換しスキルアップをしてもらえるのではないかと話します。

 地域の問題を見つめることで事業展開を行ってきた藪本さんから、中小企業とは地域の人々の生活をよりよくすることが事業の基本にあり、それが会社の特色、強みにつながっていくことを強く感じた訪問になりました。

(事務局 牧本)

◆会社概要…所在地:柏市豊四季167マンション豊四季3F 資本金:300万円 従業員数:29名(うちパート・アルバイト23名) 事業内容:認可保育園の運営・病児保育サービス