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我がまち探訪記 【その9】

 変化し続ける松戸
 より住みよいまちづくりを目指して
 県内各地を訪問し、その街の魅力を聞いて回る本シリーズ。松戸市長本郷谷健次氏を訪問。松戸市の現況と魅力そしてこれからのまちづくりについてお話いただきました。

訪問先 松戸市長 本郷谷健次氏
出席者 田中敏文広報部会員 谷口裕哉松戸支部長
     関原亜紀子副幹事長 関根紗衣里事務局員


松戸市の現状と魅力
田中 それではよろしくお願いいたします。まず初めに松戸市の現状と魅力を教えていただけますか。
市長 松戸市は、千葉県北西部に位置し江戸川を挟んで東京都に接しています。古くは水戸街道の宿場町として発達し、長らくは近郊農村地域でしたが、近年は首都圏のベットタウンとして発展してきました。現在は人口約48万人が住んでおり、千葉県内では第3位の都市です。市内にはJR常磐線・東京メトロ千代田線・JR武蔵野線・新京成線・東武鉄道・流鉄流山線・北総鉄道の7本の鉄道が走り、23の駅が存在するとても交通の便が良い住む中心のまち≠ニなっています。
 そして松戸市の魅力の一つが育児・子育て支援が充実していることです。全国の主要104自治体を対象に行われる「にっぽん子育て応援団」による調査で2年連続2位を受賞していて、現在は保育園の拡充に力を入れています。最近、保護者の利便性を考えて松戸駅から指定保育園まで送迎する送迎保育ステーションを作り、駅から遠い保育園も利用できるようになりました。この試みが成功すれば、今後、他の駅周辺でも採用していく予定です。
 他には予防接種費用の一部助成制度と在宅介護率の高さが挙げられます。予防接種費用の一部助成制度は、他の大都市に比べてトップレベルにあり、健診や周産期センターも大変充実しています。安心して子育てができ、子供たちが元気に暮らしていけるよう、松戸市も全力で支援に取り組んでいます。
 在宅介護率は医師の充実と手厚いバックアップで、全国平均の1.5倍の実績をあげています。
田中 確かに都市に占める老人比率が上昇していると聞きます。松戸市の予測によりますと4人に1人が65歳以上、お隣の柏市より若干高いようです。これは、早くに首都圏のベットタウンとして発展してきたことが関係していそうですね。
市長 少子高齢化の影響で人口減少が大きな問題となっています。その中で人口が減らない都市づくりを進めていくためには、今後も子育て支援や介護制度に取組んでいく必要があります。また若い世代の人々が住みたいと思うまちづくりのために古くなった設備の更新や外環道の開通による開発などインフラ整備にも力を入れていかなければならない。このことも市の課題として取り上げ、住みやすい環境づくり≠目指し、社会環境の変化に適応するように変えていきたいですね。

産業に対する思い
田中 さて環境の変化に適応するためには、さまざまな新たなコストがかかります。税収を上げていくためには税を納める市民が安定した収入を確保できなくてはなりません。<br>
 私達の生活に欠かせない産業の活性化に話を移します。松戸市の産業についてどのようにお考えですか。<br>
市長 松戸市の産業の課題の一つが「観光」と「流通」です。 観光資源はありますが今まで観光客を呼び込む活動はあまり盛んではありませんでした。これから力をいれていかなければならない課題です。最近では「観光」と「芸術」を結び付け、海外の芸術家を松戸市に招待し、住民との交流を通して松戸でしかできない作品を制作してもらうプログラムを企画しました。全国から255組もの応募が殺到し、選ばれた1組が市民にインタビューを続けながら現在も創作活動に取組んでいます。
 「流通」については2年後を目途に外環道が開通し、松戸にインターチェンジができます。東京との行き来がしやすくなり、新たな可能性が広がっていくでしょう。

今後の取り組み
田中 なるほど。では、松戸市の一次産業である農業についてはいかがでしょう。東京都心から近いため、かつては近郊農業地域として栄えていましたが、高度成長時代に首都圏のベットタウンの色彩が強くなると、年々その耕作地域は狭まっていると聞きます。
市長 近年は日本全体の課題ですが、後継者問題に悩むようになってきていますね。矢切ねぎや梨などのブランドはありますが、どう次の世代に受け渡していくかが課題であり、松戸市も注視しています。
 また松戸市は北松戸・稔台・松飛台の3工業団地を抱え、高度成長を支えてきました。しかし、ものづくり日本の後退は、松戸市の工業にも少なからず影響を与えています。工業団地を整備してはいますが、雇用の減少傾向が続いています。こちらも農業と同様に、事業継承が課題です。松戸市だけではありませんが、首都圏近郊の都市にとって、一次産業と二次産業の衰退の課題について新たな展開が必要です。このことを意識して取組んでいく必要があります。
 一つ念頭にあるのが、最近よく言われている農林漁業生産と加工・販売を一体化した六次産業です。具体的な一例はレストランに水耕栽培されているプランターが置かれていて、それを消費者がチョイスしてサラダを作ってもらうなど農産物と消費者が直接つながったレストランです。これを商業ベースで成功させるためには、松戸市全体を魅力のある都市へと発展させ、今までにない消費者を取り込む仕掛けが必要になります。今までと違うショッピングモールの誘致の検討、そして駅前再開発も検討しています。
 他の都市との差別化も視野に入れながら、江戸川を挟んで東京都に接している地理的な有利性を加味し、六次産業などの新しい産業を興す。そして事業者の活躍できる場を提供し、住民だけでなく、雇用も増やす。それによって人が動き、購買力も増し、相乗効果が生まれ、まちが活性化していくという良いサイクルを作っていきたいです。
 課題はまだまだたくさんありますが、行政と民間が共に手を取り合い、ゆっくり時間をかけて良いまちをつくっていきたいと思っています。
田中 我々企業がアイデアを出し、行政が環境を整える。そんな連携をとっていきたいですね。本日はお忙しい中、お時間を割いていただき、どうもありがとうございました。

(編集後記)
 このたびの松戸市長へのインタビューを通じて感じたことは、少子高齢化が、社会環境を大きく変え、社会環境の変化が人の意識を変え、人々のニーズも変わりました。この意識の変化を受け止め新しい市を作りあげる取組みが必要とされているということです。
 最後に松戸市役所で最近スタートしました「シティプロモーション」についてご紹介します。 シティプロモーションとは、市民の皆さんと市に愛着のある人たちが松戸市の魅力や松戸らしい「やさしい暮らし」を再発見し、情報を作り、自ら発信していくプロモーション活動です。その活動を進めているのが、市民と行政が一体となったプロジェクトチームです。
 地元企業が、自ら発信をして地域のリーダとなって地域を変えていくことを市長は望まれていると感じ、この点は中小企業家同友会が常に発信している地域と共に≠ニいう理念につながると思いました。
 行政と手を取り合いながら地域貢献をすることで地域が充実し、結果として生き残っていく。同席していました松戸支部長の谷口氏及び松戸支部副幹事長の関原氏と共に再確認し合えたインタビューでもありました。

(文責・広報部会 田中)

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