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  「時代を切り拓く!若手経営者に聞く」 【その3】

―坂本吉敬氏 鞄東商事株式会社 代表取締役 ―

   東葛支部長・経営指針委員会幹事長
    事業内容…クリーニング店、福祉施設への資材、機械販売

(聞き手  逸見 孝史事務局次長)  

 

□クリーニング業界の現況を聞かせて下さい。

 この業界は、長くデフレ産業と言われ、低価格競争が続いています。お客様も安価を求めていますから、それに応えようとみんな必死になるわけですから、とてもデフレ脱却などできるわけがありません。
 将来不安からくる後継者不足も深刻ですね。「私の代で終わり」と言うクリーニング店も少なくありません。

□取引先であるクリーニング業界の後継者不足というのは、貴社にとっては痛いですね。

 そうですね。当社としては末永くお付き合いしたいと思っているのですが。ただ、当社ではそういう状況を見越して、以前からクリーニング店の後継者を対象に、情報交換のできる「後継者講座」に取り組んでいます。何かしたいけど、何からやって良いのか分からないでいる方にとっては、貴重な機会になっていますし、そこでの意見交換から戦略に落とし込んでいるところもあります。また、「何より、悩みを共感し合い、相談者ができることの心強さも良い」とお客様から聞いています。

□社内の後継者育成という点ではどうですか?坂本社長をはじめ、経営幹部の皆さん若いながら頑張っていらっしゃる印象があります。

 決して若いとは言えません。この間、高齢化が確実に進んできました。特にクリーニング機械を扱える技術者は50歳台が2人と35歳の3人。今の経営環境では、お店は機械を一日でも長く使おうと考えますからメンテナンスが必要です。機械のメンテナンス技術は、一人前になるために10年近くかかりますから、後継者育成は待ったなしでした。そこで、この春3名の新卒社員を迎え、その内1名は技術者です。
 1階に機械を置いて、操作・メンテナンスの模擬体験ができるようにしました。技術力向上はもちろん、営業社員は機械や商材、主に洗剤の知識を身に付けて、営業先で積極的に話ができるようになりました。

□新卒者3名というのはスゴイですね。

 将来を見通してのことですが、定期採用できるような会社ではありませんから大きなチャレンジです。ただ、幹部や先輩社員が「新人たちを一人前に育てよう」、「これを機に社内体制、仕組みを変えて行こう」と張り切っています。社内の士気の高まりを見ると、毎年1人ずつでも新入社員を入れていける会社にしたいと思いますね。

□社員教育に力を入れているのですね。

 会社として、社員教育に時間も金もどれだけかけられるかが重要だと思います。当社では、月1回の社内学習やミーティングを行っています。社内学習では機械操作等を学び、ミーティングでは資産表や売上構成比などをもとに、安売り競争に巻き込まれない努力や経費をどう削減していくかなど、アイデアを出し合っています。最近の会議では経費の話が出ますので、『経費削減プロジェクト』なるものを立ち上げて、徹底的に議論しようと思っています。そんな様子を見ると、会社の将来をよく考えてくれているなと感心します。
 また、同友会の支部例会や社員研修会にも参加させるようにしています。現在行われている第20期経営指針成文化セミナーにも経営幹部が参加して、多くの経営者との対話を通じて刺激を受けている様子です。社員と共に学べるのも同友会の魅力ですから積極的に活用させてもらっています。何より社長ばかり勉強して頭でっかちになっても仕方ないですからね。

□今後の展開を聞かせて下さい。

 正直、新規顧客をつかむのは難しいのが現状です。そこで、今ある強みをさらに強めて、弱みはせめてゼロにするという方針で臨んでいます。約半世紀に及ぶ歴史から培われた顧客との信頼関係を強みに、地域占有率・顧客占有率をさらに高めようと取り組んでいます。
 徹底的な衛生管理を武器に、既存のクリーニング店はもちろんですが、病院や老人ホームなども視野に提案営業を行っています。
 また、展示会にも積極的に出展しています。そこでのやり取りを通じて、『お客様との対話が絶対的に足りない。理屈でわかっているだけではダメだ』ということを痛感し、「徹底した対面販売の超アナログ営業体制を構築しよう」と幹部と話しています。

□今年度から東葛支部長として活躍されています。最後に支部長としての抱負をお願いします。

同友会に入会して9年、色々学ぶ中で「自社だけ良くなることはない。みんなが良くならないと地域も企業も良くならない」ことを実感しています。
 良くなることの認識は人それぞれだと思います。私は、中小企業家一人ひとりが自信や希望を見出せるような環境が作れるだけでも良いと考えています。そのきっかけは、やはり支部例会での体験報告やグループ討論で人の話を聞いたり、自分の悩みを語ること。そうしたことを参加者したみんなが実感できる支部例会を行っていきたいですね。

□貴重なお話ありがとうございました。

 

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