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市川浦安支部ストアコンパリゾンより
業界の制度や制約に左右されない!
先を見据えた着実な企業づくり

潟^カサ 代表取締役 鎗田貞子氏(市川浦安支部)

 潟^カサは1980年、病院の調剤薬局としてスタートし、現在は薬局50店舗の経営、一般薬品の販売、介護用品の販売のほか、福祉用具の販売・レンタルや高齢者向け住宅、住宅改修などの介護保険関連事業を行っています。現在社員数は447名です。

トータルに、自信をもって届けたいから
 同社は今年の4月に、本社を市原市五井東に移転しました。五井駅から近いビルをすべて本社として購入した形で、1階がライフケア(介護)部門のショールームになっています。一般の方が様々な車椅子・スロープ・可動式ベッドなどの体験ができるほか、手足が不自由な人でも使いやすい食器類や靴、杖などあらゆる商品を販売しています。
 また、以前の本社には管理部・商品部、レンタル清掃工場があります。同社は介護用品のレンタルにも力を入れており、現在レンタル先は6000件にもなっています。工場では、車椅子や介護ベッド等の点検・清掃・消毒・梱包を一貫して行っており、そこには「薬局のタカサ」というイメージを覆す光景が広がっています。
 平成2年にレンタルを始めた当初は、外部の業者に委託していましたが、レンタル品にバラつきがあり、良い商品が回ってこないこともあったと言います。「自社で自信をもって商品を届けたい」という思いから、広いスペースを確保し、自社で一貫できる設備投資を行いました。
 また、手すりやスロープといったリフォームの職人も自社で抱えているため、すばやく、きめ細かな対応ができる体制が整っています。

学び、ロマンを語り続けて「今」がある
 もともと市原市にある病院の調剤薬局として始まった会社を、ここまで拡大した背景には、ロマンを社長が語り続けてきた歴史があります。薬局で福祉用具を求める声を聞き、福祉の分野でもお客様の不安を取り除きたい、一人ひとりの「心のオアシス」でありたいというそのロマンが、現在の経営理念や行動指針につながっています。
 創業当初は社員が、病院の食堂を使えなくなったことに反抗して、勝手に会社で炊飯器を使用し始めたり、社員全員でやる駐車場の草むしりを薬剤師が拒否したりと、足並みがそろわないこともありました。そのたびに社員と向き合い、丁寧に説明し、仕事の意義やロマンを語り続けてきたのだと言います。
 また、市川浦安支部で学んだことをすべてそのまま会社に落とし込もうとして、社員から「社長、狂ったのですか」とはっきり言われたこともあるそう。自社の足元を見つめて、経営の原理原則をいつ・どこまで取り入れていくのか。その感覚はとても大切で、時には支部の仲間の力を借りることもあったと言います。
 例えば、会社の自己資本比率を高めるために、自らの給与を会社に投資するべきだと学び実践したものの、資本金が一億円を超えると様々な負担があることを経験者から教えられました。こうした情報を得られたのは例会だけでなく、懇親の場も含めて、切磋琢磨する仲間がいたからだと語ります。

厳しい環境に向き合える組織づくり
 新社屋は大きなセミナールームや大小の会議室を多く兼ねそろえ、社員の研修やキャリアパスのための試験を実施する会場としても使われています。
 以前は、レンタル用品の清掃をする工場の敷地に本社機能が混在していました。しかし、経営環境の変化を予測した時、組織改革の必要性が強まり、移転を検討し始めました。
 経営環境の変化とは、主に2018年に予定されている診療報酬・介護報酬の同時改定です。わが国の保険制度は、高齢者人口の増加に伴い肥大化する医療費・介護費を抑制する方向に動いています。すでに昨年から、一部、介護保険サービスの自己費用負担が1割から2割になるなどの動きが起こっています。
 サービス提供側からすると、今後報酬が増えることはないという予測の中で、どのように売上と利益を確保していくかが大切な命題となるのです。
 同社では、「チェーン基盤構築プロジェクト」を立ち上げて、7つの体系に沿って課題を進めています。その中で、各店舗の業績管理や、権限の委譲、バックオフィス業務の集中化など、本社機能の確立なしには進められない課題が見えてきたのです。
 国の制度の中でやる仕事は「守られている」という印象を持たれがちですが、「現実は大変厳しい」と鎗田社長は語ります。
 調剤薬局の報酬は薬剤費と技術料・指導加算等から成り立ち、薬剤費以外が粗利益となりますが、それが2年に一度の改定の度に削減されています。更に薬剤は購入時に消費税が発生しますが、保険への報酬請求には消費税を加算することができません。今後の消費税アップはそれだけ費用として増えることになりますので財務体制を確立することの困難さがあります。 
 そんな苦しい環境の中でも、着実に歩み続けてきた同社にとって新社屋はひとつのプレゼントのようなものです。屋上でバーベキューを行ったり、社員が家族を連れてきたこともありました。
 長年学び続けてきた市川浦安支部の元支部長、潟Tイゼリヤの正垣会長からは「ヤドカリが貝を大きくするように、器(会社)の大きさが成長の証、今までコツコツやってきた成果だ」と嬉しい言葉もあったそう。
 地域になくてはならない企業となった同社の、さらなる成長に期待が高まります。

(文責・事務局小山)


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