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中小企業憲章制定6周年記念企画
「よりよい経営環境を自分たちの手でつくろう」
税制にも中小企業憲章の理念を!

 6月29日、条例・憲章学習推進本部と政策委員会の合同企画で、「なぜトヨタは5年も法人税を払わずに済んだのか?〜報道されていない税制の実態!〜」が開催されました。
 昨今、法人税の減税が財界から叫ばれていますが、税制の実態は意外と知られていなかったり、誤解されていたりする部分が多いもの。税制を正しく理解するために、全国の同友会で「わかりやすい」と評判の、アルファ合同会計の税理士、菅隆徳先生を講師に迎えて、今回の企画が実現しました。

中小企業の税負担は低いのか
 菅先生はまず、個人の所得税が累進課税(所得が増えるほど高い税率をかけること)になっているはずなのに、ある一定の所得まで増えると、実際の税負担率が下がっているという実態を説明。これは「証券優遇税制」、つまり、上場株式の売買で儲けた売却益にかかる税率が、低く設定されているためであることが明らかにされました。
 次に、企業(法人)の税負担率を資本金別にみてみると、資本金100億円超の企業と連結法人は、資本金規模が小さい企業と比べ、税負担率が軽くなっているという事実が説明されました(図参照)。
 この理由の一つとして、連結法人の利益と損失を親会社と子会社で相殺できる制度があり、親会社で黒字を出していても、子会社で赤字を出していればその分税額を圧縮できることが挙げられました。
 この「連結納税」はトヨタ自動車をはじめ、多くの大企業が適用しており、法人税負担率が下がる要因になっています。

トヨタが法人税ゼロだった理由
 トヨタ自動車は2008年度から12年度の5年間、法人税(国税分)を全く支払っていなかったことが、同社社長の発言からも明らかになっています。一方でこの間、株主には1兆円を超える配当をしているという同社。講義ではその理由についても解説いただきました。
 日本の法人税の計算は、税引前純利益から「所得を圧縮する減算項目」をマイナスし、税率をかけ、算出された税額から「税額を減少させる税額控除」をマイナスします。これらの「マイナスできる部分」を大きくする租税特別措置が講じられていることで、その特別措置をうまく利用できる大企業は、利益を出していても法人税を支払わなくて済むケースが生まれているのです。大企業優遇税制です。
 トヨタ自動車を例にとると、黒字だった08年、11年、12年度だけでも、受取配当金の益金不算入で9300億円の所得金額を圧縮、さらに試験研究費の税額控除などの制度で1000億円以上法人税を減らしています。この減税がトヨタの法人税ゼロをもたらしたといえます。

応能負担の原則
 こうした実態をまとめると、2015年4月時点で32.11%である日本の法人実効税率(法人税、住民税、事業税を合計した表面税率)は、大企業の場合、実際に支払っている負担率である「真実実効税率」とかけ離れていることがわかります。日本の大企業の中には「真実実効税率」がわずか4.1%という企業も存在します。
 この厳然たる事実に対して、私たちは「仕方ない」と受け止めるしかないのか。菅先生の話では、税金の根本的な考え方である「応能負担原則」についても解説がありました。能力に応じて税金を負担すること、形式的な平等ではなく実質的な平等を原則とすることは日本国憲法でうたわれています。これは、古くはフランス人権宣言、ドイツのワイマール憲法にまでさかのぼる考え方だといいます。
 日本の未来を考えるうえでも、税制の原則に立ち返り、正しい税制のあり方を考え、議論し、必要な時には声を上げていくことが私たちにできるのではないか。グループ討論ではそうした意見も交わされていました。
    

    (文責・事務局 小山)

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